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2008 年度 実績報告書

日英語の周辺的現象における形と意味のインターフェイスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720132
研究機関高崎健康福祉大学

研究代表者

今野 弘章  高崎健康福祉大学, 薬学部, 講師 (80433639)

キーワード中間構文 / categorical judent / 総称性 / 出来事性 / 意味的自然類 / 有標性 / 機能の特化
研究概要

平成20年度は, 機能の特化を示す構文の一例として, 英語の中間構文に関する研究を行った。中間構文は, 主語の恒常的な特性を表す総称的な構文であり, 特定の出来事を表さないといわれている。だがその一方, 中間構文が特定の出来事を表す場合があるという指摘もある。これらの観察から, 中間構文は, 「総称タイプ」と「出来事タイプ」に分類でき, 「総称性」の観点からは意味的自然類を成さないことが分かる。昨年度の研究では, 上述の一見矛盾するように思われる事実を統一的に捉える方法を考察した。具体的には, Kuroda(1972)に倣い, categorical judgmentとthetic judgmentの区分を応用し, 中間構文をcategorical文と見なすことを提案した。そして, この提案が, 総称タイプと出来事タイプの中間構文を意味的自然類として捉えられること, さらに, 当該構文が示すいくつかの生産的・非生産的側面を原理的に説明できることを示した。この研究成果は, 日本英語学会第26回大会(2008年11月, 筑波大学)で口頭発表し, さらに『JELS 26』(2009年3月, 日本英語学会)で論文として発表した。
上述の成果は, 以下の二つの意味合いを持つ。(1)一見多様に映る中間構文が, 従来とは異なる角度から眺めると, 機能の特化を示し, 意味的自然類として振る舞う。これは, 構文のサブタイプを複数認め, サブタイプ間に共通する特質を必ずしも求めない「家族的類似性」に基づくカテゴリー観との対比で興味深い帰結である。(2)現時点では未解決であるが, 中間構文が英語の文法体系において形式的に有標(破格)であるということが示せた場合, 当該構文は, 形式の有標性と機能の特化の関連を主張する本研究の立場を支持する現象となる可能性がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中間構文の「総称性」再考2009

    • 著者名/発表者名
      今野弘章
    • 雑誌名

      日本英語学会第26回大会研究発表論文集 26

      ページ: 121-130

  • [学会発表] 中間構文の「総称性」再考2008

    • 著者名/発表者名
      今野弘章
    • 学会等名
      日本英語学会第26回大会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-11-15
  • [備考]

    • URL

      http://konnohiroaki.gozaru.jp/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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