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2010 年度 実績報告書

英語の多読が初級英語学習者の語彙サイズに与える影響について

研究課題

研究課題/領域番号 20720161
研究機関沼津工業高等専門学校

研究代表者

種村 俊介  沼津工業高等専門学校, 教養科, 講師 (70435428)

キーワード多読 / 語彙サイズ / 付随的語彙学習
研究概要

高専1・3・4年生203名を対象に、1年間を通して、英語の授業内に15分間の多読を実施し、学習者の語彙サイズに多読が及ぼす影響を調査した。多読中の未知語への対応について、「どうしても意味が知りたい語に出会ったら記録しておき、読後に辞書で意味を確認する」ように指導した学習者群と「未知語は気にせず読み飛ばす」ように指導した学習者群を設け、語彙サイズの伸びに違いがでるか検証した。その結果、語彙サイズが1年生は252.95語、3年生は381.36語、4年生は332.98語増加した。加えて、辞書使用が指導された群と指導されなかった群間では、語彙サイズの増加の違いについて統計的な有意差が確認されなかったが、辞書使用の指導が行われた群内において、実際に未知語を調べた学習者と調べなかった学習者間を比較・検証した結果、辞書を使用した学習者は使用しなかった学習者より、語彙サイズの伸びが統計的に有意に高いことが示された。さらに、読書量の調査と多読に関する質問紙調査の結果から、辞書指導は、語彙力の向上の実感にプラスの影響を及ぼすが、読書量や多読の楽しさの実感、語彙力以外の英語力の向上の実感などにはマイナスの影響を与えないことが示唆された。
発展的な研究として、多読初期段階の高専生241名を被調査者に、どのような要因が多読の読書量にプラスの影響を及ぼすか調査した。その結果、教師が授業のなかで、学習者の知識の獲得や視野の拡大に対する意欲を向上させること、英語圏の文化や習慣に対する興味の喚起を促すこと、目標となる読書語数を示し多読の進歩状況に対して積極的に肯定的なフィードバックを与えること、さらに、初・中級英語学習者に対しては、学習者同士の結びつきを強め、学習者の自尊心を高めるような支援を行なうことが読書量にプラスの効果を与えることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 英語多読における読書量に影響を及ぼす要因の分析2011

    • 著者名/発表者名
      種村俊介
    • 雑誌名

      中部地区英語教育学会紀要

      巻: 40号 ページ: 9-16

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高専における多読の実践報告-学習者の語彙に及ぼす影響の検証-2010

    • 著者名/発表者名
      種村俊介
    • 雑誌名

      第36回全国英語教育学会大阪研究大会発表予稿集

      ページ: 530-531

  • [学会発表] 高専における多読の実践報告-学習者の語彙に及ぼす影響の検証-2010

    • 著者名/発表者名
      種村俊介
    • 学会等名
      第36回全国英語教育学会大阪研究大会
    • 発表場所
      関西大学(大阪府)
    • 年月日
      2010-08-08
  • [学会発表] 多読による読書量と関係のある要因の分析2010

    • 著者名/発表者名
      種村俊介
    • 学会等名
      第40回中部地区英語教育学会石川大会
    • 発表場所
      石川県立大学
    • 年月日
      2010-06-26

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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