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2009 年度 実績報告書

日中戦争期のアメリカ外交における中ソ関係の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720163
研究機関千葉大学

研究代表者

小倉 佳絵 (高光 佳絵)  千葉大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教 (10334591)

キーワードオーストラリア / 米豪関係 / 対ソ認識 / 日中戦争 / Keith Officer / R.G.Casey
研究概要

オーストラリア国立公文書館における史料収集及び米国立公文書館からの史料取り寄せ(DVD)を行い、第一の課題である日中戦争期のソ連についての英米の認識の違いが東アジア政策の違いにどのように反映していたかを昨年度とは別の角度から検討した。オーストラリアの史料に注目したのは、英米両国の東アジア政策を強い関心を有しつつ第三者の立場で観察していた点を重視したためである。
昨年度の調査でアメリカの楽観的な対ソ認識が対日強硬姿勢につながっていることを明らかにしたが、オーストラリアは1939年末に日ソ合意の可能性について深刻な懸念をアメリカに伝達しようと試みていた。既存の研究においてイギリスとオーストラリアの東アジアにおける利害に距離が生じ、その結果、オーストラリアが独自の在外公館を開設する動きにつながっていったとされるが、今回の調査によりオーストラリアの外交当局はイギリス政府から十分な情報を提供されており、オーストラリア政府の立場についてもイギリス政府がアメリカ政府に適切に伝達していることを理解していたことが明らかになった。そして、問題はむしろ、イギリス政府にアメリカ政府の東アジア政策に影響を及ぼす力が不足していることにあると考えていたと言える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 日中戦争におけるアメリカの対ドイツ・ソ連認識2009

    • 著者名/発表者名
      高光佳絵
    • 雑誌名

      軍事史学 第45巻3号

      ページ: 29-46

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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