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2008 年度 実績報告書

朝鮮開港後における華商の国内商業活動

研究課題

研究課題/領域番号 20720186
研究機関佐賀大学

研究代表者

石川 亮太  佐賀大学, 経済学部, 准教授 (00363416)

キーワード朝鮮 / 開港 / 華商 / ネットワーク / 同順泰 / 商業文書 / 会計文書 / 仁川
研究概要

いわゆる「アジア交易圏論」の登場以後、19世紀後半の東アジアに形成された華商ネットワークの役割が注目されるようになり、朝鮮もその一端に連なっていたことも明らかにされつつある。今後の課題の一つは、各地に散在した華商の活動形態が、そうした広域ネットワークに連なりつつも受入れ地域の条件に従って多様な偏差を見せたという点にあろう。本研究はそうした問題意識に従って、華商の朝鮮国内における商業活動のあり方を復元することを目的とした。その接近方法として中心に据えたのは、本代表者がかねてより取り上げてきたソウル大学校所蔵の華商経営文書、いわゆる「同順泰文書」の分析であった。平成20年度の研究実施計画においては、この「同順泰文書」の全容を目録作成を通じて明らかにすることを第一の目標とし、それに従って研究を遂行した。当初の計画と比較して現地調査の時間を十分にとれなかったことはやや遺憾であったが、当該の文書に関心を持つ韓国人研究者ら(特に慶北大学Kang Jin-a助教授)の協力を通じて部分的に文書のコピーを入手することもでき、仮目録の作成を通じた文書群の全容解明という目的はおおむね達することができた。その成果の一部は本報告書第11項に述べたように韓国において発表することができた。調査の結果、現存の文書は約2840件であり、うち約2400件が商業書簡、約440件が仕切書等の会計文書であることが明らかになった。時期は1880年代末から1900年代半ばまでを覆う。本研究の関心かち重要な朝鮮国内での取引状況に関する文書も相当部分を占めている。そこからは従来ほとんど明らかになってこなかった朝鮮人商人との取引形態についても多くの情報が得られ、21年度以後の研究の手がかりを得ることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 〓〔朝鮮開港後中国人商人の貿易活動とネットワーク〕2008

    • 著者名/発表者名
      〓〔石川亮太〕
    • 雑誌名

      〓〔『歴史問題研究』, 韓国 : 歴中問題研究所〕 20

      ページ: 9-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 〓2008

    • 著者名/発表者名
      〓〔石川亮太〕
    • 雑誌名

      〓〔『韓国学研究』, 韓国 : 仁荷大学校韓国学研究所〕 19

      ページ: 235-253

  • [雑誌論文] 〓2008

    • 著者名/発表者名
      〓〔石川亮太〕
    • 雑誌名

      〓〔『奎章閣』, ソウル大学校奎章閣韓国学研究院〕 33

      ページ: 183-234

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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