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2010 年度 実績報告書

古代工房の復原的比較研究-埴輪・須恵器・瓦の工房を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 20720217
研究機関独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所

研究代表者

城倉 正祥  独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 研究員 (90463447)

キーワード埴輪 / 須恵器 / 瓦 / 工具痕分析 / 生産遺跡 / 同工品 / 地域社会 / 手工業生産
研究概要

本研究は、埴輪・須恵器・瓦、特にその生産遺跡出土一括資料の分析を通して各工房を復原し、比較の視座から古代工房の変遷過程を通時的に位置付けることを目的とする。古代国家形成期の主工業生産の発展史を、古代工房の変遷という今までにない視点で捉え直す試みである。
平成22年度は、本研究課題の最終年度にあたるため、3年間の分析の補足調査、及びそのまとめの作業を行った。本研究の分析によって、埴輪・須恵器・瓦工房の特質の違いが鮮明となった。すなわち、古墳時代後期の埴輪・須恵器工房は地域社会に密着して展開していた点が最大の特色だった。もちろん、畿内から周辺へという伝播の方向性が存在するのは確かだとしても、地域の側に受容の選択権があったとみる。一方で、7世紀以後の瓦生産などの主工業生産は国家規模で工房の整備が進められ、地域への波及の在り方も直接的だった。このように律令国家の成立と手工業生産工房の発展段階は非常に密接にリンクしている点を明らかにした点が本研究の最大の成果といえる。
なお、本研究の成果については、全体像を示すまでに成果を集約する作業が完成していないため、本研究の成果としては、古墳時代後期の関東の埴輪生産に集中して分析をまとめた。考古学研究・考古学雑誌などの主要査読誌への論文投稿を行うとともに、平成23年3月付で『北武蔵の埴輪生産と埼玉古墳群』と題して、122頁の科研費報告書を刊行してその成果を公表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 埼玉古墳群の埴輪編年2011

    • 著者名/発表者名
      城倉正祥
    • 雑誌名

      埼玉県立史跡の博物館紀要

      巻: 5号 ページ: 57-91

  • [雑誌論文] 生出塚窯産円筒埴輪の編年と生産の諸段階2010

    • 著者名/発表者名
      城倉正祥
    • 雑誌名

      考古学雑誌

      巻: 94巻1号 ページ: 1-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 生産地分析からみた北武蔵の埴輪生産2010

    • 著者名/発表者名
      城倉正祥
    • 雑誌名

      考古学研究

      巻: 57巻2号 ページ: 38-58

    • 査読あり
  • [図書] 北武蔵の埴輪生産と埼玉古墳群(科研費成果報告書)2011

    • 著者名/発表者名
      城倉正祥
    • 総ページ数
      122
    • 出版者
      真陽社

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公開日: 2012-07-19  

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