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2009 年度 実績報告書

埴輪に認められる赤色顔料についての基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720218
研究機関独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館

研究代表者

志賀 智史  独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部 博物館科学課 保存修復室, 研究員 (90416561)

キーワード埴輪 / 赤色顔料 / ベンガラ / 朱 / 顕微鏡観察 / 蛍光X線分析
研究概要

埴輪に認められる赤色顔料について、顕微鏡やX線分析装置を用い粒子の形態分類や鉱物組成による分類を行い、編年や地域性を検討することを目的として実施した。
今年度は中国・四国、近畿地方を中心に調査をおこなった。埴輪に認められる赤色顔料は、全てベンガラであった。出土ベンガラは直径1μmのパイプ状粒子を含むもの(以下、ベンガラ(P))と、これを含まないもの(以下、ベンガラ(非P))に大別されるが、四国と近畿地方ではベンガラ(P)を用いる傾向があること、中国地方ではベンガラ(非P)を用いる傾向があることがそれぞれ判明した。
昨年度の調査結果でも、北部九州地域では玄界灘周辺でベンガラ(非P)を用い、筑後川下流域では、ベンガラ(P)を用いることが明らかになっており、西日本一帯で埴輪に使用されているベンガラに地域性が認められる可能性が指摘できた。
編年については明らかな差は現段階では認められない。
ベンガラ(P)に含まれるパイプ状粒子については、湖沼に生息する鉄酸化細菌を焼成して得られたものであることが先行研究で判明している。ベンガラ(非P)については、現段階では原料が何であったのか不明である。また、この地域性が何を意味するのかも今後の検討課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 巨大なパイプ状のベンガラ粒子について2010

    • 著者名/発表者名
      志賀智史
    • 学会等名
      日本文化財科学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20100711-20100712

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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