研究概要 |
本年度は以下の6つに関する,都市-農山村関係の社会ネットワークについての調査・研究を行った。 1. 社会ネットワークの基礎となる,地域アクター間のマッチングをみるためのツール(SWOTマトリックスを援用したツール)を用いて見える化の検討を行った。そのうえで,関連する研究者との意見交換を行い,双方の研究成果の統合を試みた。 2. 上記1との関連で,日本村落研究学会西日本地区研究会において「協働の段階にある都市-農山村交流の捉え方」のタイトルで関連研究者との連名発表(発表者は筒井)を行い,広く批評を得た。 3. 具体的な対象とする社会ネットワークの事例の検討を行った。具体的には「地域づくりインターン事業」や「集落支援員」,「田舎で働き隊」などを対象とした。 4. 上記3に関連して,島根県津和野町,岡山県高梁市,大分県竹田市,宮崎県高千穂町,徳島県美波町など関係地域における第二次調査を実施した。事前に設計を行った調査票を用いて,地域アクターの関係性の解明を試みた。 5. 早稲田大学等において,都市-農山村交流などに関連する研究者へのインタビュー調査を行った。 6. 上記3との関連において,調査結果や事例検討の一部から,都市-農山村交流の一形態であるグリーン・ツーリズムの新しい潮流実態に関する報告を行った(筒井一伸・澤端智良「外国人観光客を対象としたグリーン・ツーリズムの可能性と課題-マーケティング分析の視点から-」E-journal GEO Vol.5, No.1に掲載決定済,平成21年度末刊行予定であったが平成22年度初頭刊行となった)。
|