研究概要 |
今年度は本研究課題の最終年度にあたるため,これまでの成果のとりまとめ(下記1,2,6)を行うと同時に未実施の調査など(下記3,4,5)を実施した。 1.地域アクター間の関係をわかりやすく一般向けにあらわした図書『若者と地域をつくる-地域づくりインターンに学ぶ学生と農山村の協働-』を関連する研究者とともに出版した。特に本研究課題の成果の一部は本書の中心となる第4章で公表した。 2.社会ネットワークの基礎となる,地域アクター間のマッチングをみるためのツール(SWOTマトリックスを援用したツール)を用いて見える化の検討を行った。そのうえで,関連する研究者との意見交換を行い,双方の研究成果の統合を試み,査読付き論文「都市農村交流における主体間関係の整理ツールの開発」として公表した。 3.具体的な対象とする社会ネットワークの事例として,今年度は和歌山県高野町の「集落支援員」などを対象とした調査を実施し,地域アクターの関係性の解明を試みた。 4.12月に早稲田大学において「社会ネットワークワークショップ」を開催し,地域づくりの実務者に参加をしてもらい,都市-農山村関係の社会ネットワークの具体的な事案について議論を深めた。 5.また「社会ネットワークワークショップ」の参加者を対象とした「地域づくりの社会的ネットワークに関するアンケート調査」を実施,現在その調査結果の分析を継続して行っている。 6.上記3との関連において,調査結果や事例検討の一部から,都市-農山村交流の一形態であるグリーン・ツーリズムの新しい潮流実態に関する査読付き論文「外国人観光客を対象としたグリーン・ツーリズムの可能性と課題」および"The concept of Rural tourism in Vietnam"を公表した。
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