研究概要 |
本研究の目的は、生活時間・空間に関わるデータを取得する新しい方法として,GPS携帯電話を利用したプローブパーソン調査と活動日誌法によるアンケート調査を組み合わせ,時間地理学的研究に応用する手法を開発し,これを用いて,愛知県豊田地域を中心とする工業都市に居住する世帯を対象とした生活行動を分析することにある. 本年度はGPS携帯電話を個人が1日24時間携行することによって日常生活空間・時間を記録するシステムと同期させて,活動日誌法によるアンケート調査フォームを作成するような調査フローを実現できるような調査用実システムの開発を行った. 次に開発した調査方法を用いて,本調査を行った.豊田市を本拠地とする調査対象者個人の長期間の活動データの取得を行うことができた. 同時に,分析作業を進めた.従来型のアンケートに基づく発地と着地のみのデータを移動経路・時間を含めたデータへと編纂し,これをGPS携帯電話によるデータと比較して,その有効性や限界について検証した.また,GPS携帯電話によるデータを時空間上の位置データとして再構成し,GISを用いて時空間上のパスとして表示し,活動パス・バンドルの結合状況を分析することができた. また,昨年度得られた研究成果に関連した国内学会誌(地理学評論)への投稿・掲載を行った
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