民刑分離の原則に関する法哲学的研究-プライヴァタイゼーションの可能性

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20730009
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 基礎法学
• 研究機関: 長崎総合科学大学
• 研究代表者: 橋本 祐子 九州産業大学, 国際文化学部, 准教授 (80379495)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• キーワード: 法哲学 / 現代正義論 / 司法の市場化 / 民刑分離の原則 / リバタリアニズム

研究概要

司法制度の市場化や制裁としての損害賠償の重視といった、司法制度のプライヴァタイゼーションを主張する法構想の可能性と限界について考察を行い、さらに、司法制度のプライヴァタイゼーションの究極なかたちである私的制裁はなぜ認められないのかという点にまでさかのぼり国家刑罰権の正当性について問いなおした。これらの考察を通じて、民事と刑事を峻別せよとする民刑分離の原則に関して、法哲学的視座から批判的な考究を重ねた。

研究成果

• [雑誌論文] 復讐と刑罰 (2010)
  • 著者名/発表者名: 橋本祐子
  • 雑誌名: 創文 528号 ページ: 6-9
• [雑誌論文] Nicola Lacey, The Prisoners'Dilemma:Political Economy and Punishment in Contemporary Democracies, Cambridge University Press, 2008 (2010)
  • 著者名/発表者名: 橋本祐子
  • 雑誌名: 九州産業大学国際文化学部紀要 45巻 ページ: 209-219
• [雑誌論文] David Boonin, The Problem of Punishment, Cambridge University Press, 2008 (2010)
  • 著者名/発表者名: 橋本祐子
  • 雑誌名: 九州産業大学国際文化学部紀要 43巻 ページ: 197-204
• [雑誌論文] リバタリアニズムの法執行-刑罰の近代化とその限界- (2008)
  • 著者名/発表者名: 橋本祐子
  • 雑誌名: 創文 514号 ページ: 1-5
• [学会発表] 国家刑罰権をめぐる規範理論と政治的経済的構造-n. レイシーの議論を手がかりに (2010)
  • 著者名/発表者名: 橋本祐子
  • 学会等名: 九州法理論研究会
  • 発表場所: 九州大学(福岡市)
  • 年月日: 2010-03-27
• [学会発表] Nicola Lacey, The Prisoners'Dilemma: Political Economy and Punishment in Contemporary Democracies, Cambridge University Press, 2008 (2009)
  • 著者名/発表者名: 橋本祐子
  • 学会等名: 法理学研究会
  • 発表場所: 同志社大学(京都市)
  • 年月日: 2009-12-12
• [図書] 叢書アレテイア11近代法とその限界 (2010)
  • 著者名/発表者名: 仲正昌樹編、橋本祐子, 他13名
  • 総ページ数: 143-164
  • 出版者: 御茶の水書房