基本権としての「人身の自由」の原理的再構成に関する研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20730016
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 公法学
• 研究機関: 金沢大学
• 研究代表者: 山崎 友也 金沢大学, 法学系, 准教授 (80401793)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 人身の自由 / 意に反する苦役 / 適正手続 / 裁判員制度

研究概要

従来,憲法学の研究が手薄だった「人身の自由」を原理的観点から再構成することを目指し,(1)憲法18条論,(2)憲法31条論,(3)裁判員制度の合憲性の再検証をそれぞれ行った。その結果,(1)については,「意に反する苦役」(憲法18条後段)は社会通念上耐えがたい苦痛を伴う労役であること,(2)については,憲法31条を憲法32条とともに,民刑事手続の総則的規定であること,(3)については,共和主義に基づく同制度の正当化は現憲法上不可能であることをそれぞれ明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] 白山信仰と政教分離原則-地方公共団体による観光振興の憲法上の限界- (2010)
  • 著者名/発表者名: 山崎友也
  • 雑誌名: 法学セミナー(日本評論社) 2010年7月号 ページ: 52-55
• [雑誌論文] 住基ネットと憲法13条 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山崎友也
  • 雑誌名: 平成20 年度重要判例解説(有斐閣) ページ: 11-12
• [学会発表] 神社の鎮座2100 年記念大祭に係る諸事業の奉賛を目的とする団体の発会式に地元市長が出席して祝辞を述べた行為が,憲法20 条3 項に違反しないとされた事例 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山崎友也
  • 学会等名: 2010年度第4回北陸公法判例研究会
  • 発表場所: 石川四高記念文化交流館(石川県)
  • 年月日: 2010-12-12
• [学会発表] 吉良貴之「法と時間の秩序-「現在主義」の法理論へ」に対するコメント (2008)
  • 著者名/発表者名: 山崎友也
  • 学会等名: 東京法哲研究会・法理論研究会合同研究会
  • 発表場所: 御殿場ブルーベリーロッジ(静岡県)
  • 年月日: 2008-09-08
• [学会発表] 「意に反する苦役」禁止の現代的意義-裁判員制度を素材に (2008)
  • 著者名/発表者名: 山崎友也
  • 学会等名: 2008年度第2回北陸公法判例研究会
  • 発表場所: 石川県教育会館(石川県)
  • 年月日: 2008-07-19
• [図書] 日本国憲法-主権・人権・平和- (2010)
  • 著者名/発表者名: 畑安次
  • 総ページ数: 69-108,209-228,247-264
  • 出版者: ミネルヴァ書房