本研究は、社会福祉サービスを利用する過程で生じる様々な不服・トラブルが、どのように解決されているか、そしてどのように解決されるべきかを追求するものである。スウェーデンの社会サービス利用関係に関する知識を土台として、実際に生じる争訟例を収集・分析し、スウェーデンにおいてどのような争訟が社会サービスを巡って起こるか、どのような解決方法が取られているか、そしてその問題点は何かを探る。さらに、日本における社会福祉サービス争訟の例を収集・分析し、わが国の現行制度下でどのような争訟が起こるか、現在どのような解決方法が取られているか、そしてどのような問題点を抱えているかを明らかにする。最終的には、日本とスウェーデンの法制度・争訟例の比較検討を通じて、より良い争訟解決制度を提案することを目指す。
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