(1)複数の契約で、とくに、複数の当事者間で形成される契約関係(便宜上、「複合的契約関係」とする)において、一方の契約の債務不履行が、他方の契約にどのような影響を及ぼすかについて、その解消法理について研究している。また、そのなかでもとりわけ部分的な解消が求められるケースは少なくないと考えて、そのような契約関係における法的問題について分析している。 (2)消費者と事業者との間で形成される消費者取引について、最近の法的問題について検討している。その際、「消費者の権利の実効性の確保」という観点から、裁判外紛争解決方法についてもあわせて考察する。 (3)近年めざましい展開をみせている、EUにおける消費者私法の動向について検討している。とくに、消費者問題に関連する指令について蓄積された議論の検討および分析を行っている。
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