• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

欧州諸国における大連合政権の形成と運営に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730097
研究機関神戸大学

研究代表者

安井 宏樹  神戸大学, 法学研究科, 准教授 (60396695)

キーワード政党システム / 連合政治 / 福祉国家 / ガバナンス
研究概要

研究の初年度であることから、今後の基礎となる先行研究の整理を進めつつ、比較の基準としてドイツの事例を設定し、その動向についての分析も開始した。
まず、戦後ドイツにおける大連合政権の歴史的前例として、1960年代半ばに出現したキージンガー政権の形成と運営について分析した。その結果、同政権の形成は、有権者の投票行動や政党システムなどの中長期的な構造変化の影響よりも、短期的な権力政治上の打算に大きく左右されたものであることが確認された。同政権の運営は、政権形成が状況の産物であったことを反映して、喫緊の政策課題の解決に傾斜していた。これらの知見を、高橋進教授との共編著である『政権交代と民主主義』の第2章「ドイツ : ブラント政権の成立」として公刊した。
また、ドイツの二大政党双方に有力なつながりを持ち、大連合政権を社会の側から支えるアクターとなり得るドイツ労働総同盟(DGB)についても研究を進めた。その成果として、ドイツにおける労働組合と政党の関係の歴史的変化に関する論文をKobe University Law Reviewで公刊した。
さらに、近年のドイツで大連合政権を生み出す構造的な要因となっている分割政府状態について研究を進め、その成果を日本政治学会の2008年度研究大会で発表した。
現在のドイツ・メルケル大連合政権の動向に関する資料収集の結果に基づいて、関西政治史研究会で2009年3月に研究報告を行った。そこで受けた指摘をふまえて、現代ドイツの大連合政権に関する論文を準備中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Social Changes and Organizational Adaptations in the Age of Post-Welf are State : Diversified Responses of Political Parties and Trade Unions in Germany2009

    • 著者名/発表者名
      Yasui, Hiroki
    • 雑誌名

      Kobe University Law Review 第42巻

      ページ: 13-27

  • [学会発表] ドイツにおける分割政府と法案形成過程の関係2008

    • 著者名/発表者名
      安井宏樹
    • 学会等名
      日本政治学会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2008-10-11
  • [図書] 政権交代と民主主義2008

    • 著者名/発表者名
      高橋進・安井宏樹(編)
    • 総ページ数
      206
    • 出版者
      東京大学出版会

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi