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2008 年度 実績報告書

移民ムスリム社会におけるイスラーム政治思想・運動の発展動態をめぐる資料収集

研究課題

研究課題/領域番号 20730123
研究機関東京大学

研究代表者

池内 恵  東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40390702)

キーワードイスラーム教 / 政治思想 / イスラーム主義 / 政教分離 / 移民政策 / 社会思想
研究概要

研究初年度である平成20年度は、西欧と米国におけるイスラーム教徒の思想動向を表す文献資料の収集に専念した。特に、英国、スペイン等のモスク、宗教文化センター、ムスリム・コミュニティ・センターを中心に流通するコミュニティ新聞や、頒布されるパンフレット、DVDの収集が進んだ。また、これまで移民ムスリム研究でそれほど注目されていなかったスイスにおけるイスラーム教徒移民の統合をめぐる問題を扱った有用度の高い会議報告書を入手したことは、現地調査の一つの成果であった。
西欧イスラーム教徒の、西洋近代自由主義に対する思想的な挑戦をめぐる分析の成果を、『イスラーム世界の論じ方』に収録して刊行した(平成20年11月)。収集した資料の分析の一つの課題となったのが、米国オバマ大統領がイスラーム教徒の血を引き、イスラーム法学上はイスラーム教徒である点をめぐって議論が提起されていたことである。米国と中東の双方のメディア上で行われた議論を分析した結果、少数派イスラーム教徒がイスラーム法学上もたらす潜在的な政治的対立と、米・欧の社会規範上、イスラーム教徒が政治指導者になることに関する拒否感情とその論拠づけを明らかにすることができた。また、フィリピン、中国にも視野を広げ、少数派の立場にあるイスラーム教徒にまつわる各国・国際政治上の問題と紛争を分析し、本研究計画の初期段階の成果とした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「穏健なアジア・イスラームの可能性と限界を知るべし」『フォーサイト』2008年5月号、20-21頁2008

    • 著者名/発表者名
      池内恵
    • 雑誌名

      フォーサイト 19巻5号

      ページ: 20-21

  • [雑誌論文] オバマ大統領誕生が道徳上の力となる可能性2008

    • 著者名/発表者名
      池内恵
    • 雑誌名

      フォーサイト 19巻7号

      ページ: 18-19

  • [雑誌論文] フィリピン政治で解決不能ミンダナオ和平の「不遇」2008

    • 著者名/発表者名
      池内恵
    • 雑誌名

      フォーサイト 19巻10号

      ページ: 22-23

  • [図書] イスラーム世界の論じ方2008

    • 著者名/発表者名
      池内恵
    • 総ページ数
      425
    • 出版者
      中央公論新社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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