研究概要 |
本研究はSolow(1957)の成長会計で示された長期の成長の源泉たる技術進歩を内生的に組み込んで長期の成長率の要因を分析するRomer(1990)らによって創出された内生的成長理論に,様々なこれまで検討が不十分であった要因を新たに入れて,多様な成長率,特に成長する国と貧困の罠に沈む国の二極化や成長の複数均衡性,資本蓄積から研究開発へのレジーム変化を含む)をモデル分析し,更にはそのモデル分析から帰結される有効な政策を提言しようとするものである。二極化と知識の相互作用を扱った論文"Does international knowledge spillover always leads to apositive trickle down?"についてはJournal of the Japanese and International Economies誌から改訂要求が来て再投稿・審査中であり,成長のレジームスイッチを取り扱った論文"Polarization,Regime Switch and Economic Policiesi in the Process of Economic Development"に関してはJournal of Economics誌からレフリーの指摘を入れて新しい論文としての投稿を推奨され現在改訂中であるなど,正式な論文の受理には至らなかったものの,発表のアクセプトに関して大きな前進を見た。
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