研究概要 |
平成22年9月にエジプト共和国を訪問し,現地エジプト研究・訓練センター(Egyptian Research and Training Center),エジプト中央統計動員局(Central Agency for Public Mobilization and Statistics : CAPMAS)及び一橋大学経済研究所の研究協力者による協力を得て,調査対象地であるショブラヒーマ,エルマハラエルコブラの繊維工場を視察した。また,計1200サンプルの繊維工業個票データを収録した調査データセットを受理した。今調査は繊維工場の生産性や技術水準向上の要因を特定するものであり,実施の意義は大きいと判断された。 平成21年3月に実施したチュニジア・オリーブオイル精油工場調査の分析結果を国際学会発表論文"Technical Efficiency of Olive Oil Manufacturing and Efficacy of Modernization Programme in Tunisia"として取りまとめ,平成22年9月に南アフリカ・ケープタウンで開催された第3回アフリカ農業経済学会にて報告した。なお,モロッコの事業所調査に関しては,国際機関より製造業のミクロデータセットを入手した。 平成22年度の活動展開により,チュニジア,エジプトおよびモロッコのミクロデータを収集でき,各国個別の分析(チュニジア調査は実施済み)ならびに三ヵ国の比較分析(最終年度実施予定)の準備が整った。同三ヵ国の事業所はその多くが労働集約的産業であり,雇用創出のカギとなることから,本調査の結果は重要であると判断された。
|