研究課題
本研究は、北アフリカ諸国の経済改革先行国における産業発展のルーツとプロセスを東アジアの産業発展の経験を適用しつつ、ミクロレベルで実態的に解明するものである。具体的には、エジプト、チュニジアおよびモロッコにおいて、雇用創出の鍵とされる極小・小企業を対象に事業所調査を行い、実証分析を行うことで、北アフリカ諸国に有効な雇用創出メカニズムを検証し、EU等先進諸国へのキャッチアップを図る経路を展望することを目的とする。平成23年度は研究実施の最終年度であるため、これまでに調査を実施したチュニジアのオリーブオイル工場およびエジプトの繊維工場のミクロデータを用いて、生産性と技術効率を計測した。特に、確率論的フロンティア生産関数を推計し、技術効率性とそれを向上させる要因を特定し、論文として取りまとめた。なお、モロッコについては、国際機関のデータベースから得られる製造業のミクロデータを利用して、チュニジアおよびエジプトとの比較分析を展開した。チュニジア・オリーブオイル精油工場調査の分析結果は、"Technical efficiency of olive oil manufacturing and efficacy of the industrial modernization program in Tunisia"として国際ジャーナルに投稿した。また、エジプトの繊維工場調査の分析結果は、国際学会発表論文"Tecnical efficiency and its determinants for textile industry in Egypt"として取りまとめ、平成24年1月に米シカゴで開催された第32回中東経済学会にて報告した。本研究の成果を、科研費報告書"Empirical Investigation on Roots and Process of Industrial Development in North African Countries"としてとりまとめ、出版した。
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中東研究
巻: 512 ページ: 81-91
Proceedings of the 11th Edition of Tunisia-Japan Symposium on Society, Science and Technilogy (TJASSST11)
ページ: 1-6
Proceedings of XIIIth Congress of the European Association of Agricultural Economists : Change and Uncertainty (AgEcon Search : Research in Agricultural and Applied Economics)
ページ: 1-12