本研究は、バングラデッシュで行われた対寄生虫の投薬・衛生教育プログラムの影響と対費用効果性のクロスセクション及びパネル分析を行い、さらに新たなフォローアップ・スタディーを行うことにより、これらのプログラムの影響及び対費用効果性を明らかにすることを目的とする。本年度は以下の研究を行った。 1. 背景レビュー : バングラデッシュの寄生虫及び、人々の生活様式が寄生虫罹患とどのように関わっているのか、これまでどのような政策があるのかをレビュー。 2. 理論レビュー : 公衆衛生プロジェクトの有効性・対費用効果性を推計するに当たり、これまでの研究の理論枠組み及び計量経済モデルをレビュー。 3. 既存データの分析 : 過去の投薬・衛生教育プログラムのデータを用い、その効果と経済的側面を分析。 4. モデル選定・構築 : これまでのレビュー・データ分析を踏まえ、寄生虫罹患率及び健康被害と、公衆衛生プログラムの関連を検証する分析枠組(モデル・変数)を選定・構築。 5. フィールド調査の計画 : 研究協力者(英国)とデータ分析、モデル及びフィールド調査に関し議論を進めつつ、調査手順・調査手法などを詳細に計画。 6. プレ・フィールド調査の実施 : 本調査の前段階として現地を訪れ、関係機関との調整など、必要なアレンジメントを実施。
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