本研究では司法判断が人々の行動にどのような影響を与えるかを実証分析した。質的データである判例をインデックス化し、離婚裁判の判決が離婚行動に与える影響を分析した。時間とともに変化する司法の変化を最高裁と高裁の離婚請求事件の判例を用い、判例インデックスを作成した。その結果、離婚訴訟勝訴確率は離婚率を上昇させる影響があることがわかった。 また、解雇規制が若年者の親との同居に与える影響に関して分析した。地方裁判所の不当解雇訴訟における労働者側勝訴率を用いた。その結果、解雇規制の強さは、女性の親との同居確率を上昇させる効果があることがわかった。
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