第1の成果は、外国為替レートの変動における中央銀行の政策に対する市場参加者の不完全情報の役割を、動学的確率的一般均衡モデル(DSGE)の枠組みのなかで理論的に考察し、「金融政策ショックに対する為替のdelayed overshooting puzzle」を理論的に導出した。 第2にDSGEモデルのベイズ統計的アプローチにより消費の習慣形成がある小国開放経済モデルの推定を行い、さらには周波数領域における新しい実証的評価方法を開発した。 第3に地域間価格差における輸送費の役割を、日本の青果物卸売価格のマイクロデータを用いて分析し、過去の研究より大きな輸送費の役割を観察した。
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