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2008 年度 実績報告書

環境・社会保障政策の動学的政治経済分析

研究課題

研究課題/領域番号 20730208
研究機関大阪大学

研究代表者

小野 哲生  大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (50305661)

キーワード政治経済学 / 社会保障 / 環境政策 / マルコフ均衡 / 年金 / 世代間再配分 / 世代内再配分
研究概要

平成20年度は2つの研究課題に取り組んだ. 第1の課題は, 環境政策の政治経済分析である. これまでの研究では, 分析の単純化のため物的資本, 環境資本といった状態変数を捨象しているため, 政策の政治的決定過程が時間を通じて環境水準にどのような影響をもたらすかについて十分に分析されていなかった。本研究では, 環境資本蓄積を考慮したモデルを立て, マルコフ戦略を採用して均衡の絞り込しみをおこなうことでモデルの予測性を高める研究をおこなった. この拡張分析によって, 環境政策の政治決定が環境水準に時間を通じてどのような影響を与えるかを明らかにした. 研究結果は, The politiocal economy of environmental and social security policies : the role of environmental lobbyingというタイトルの論文にまとめ, 現在学術雑誌に投稿中である.
第2の課題は, 社会保障政策の政治経済分析である. これまでの研究では, 年金に代表されるような世代間の再配分に関する利害対立に焦点があてられてきた. しかし, 年金には貢献に応じた給付(ビスマルク方式)と貢献とは独立の給付(ビバレッジ方式)があり, 後者の方式は, 低所得者から高所得者への世代内所得再配分をもたらす. 第2の課題では, 2つの利害対立を組み込んだ理論モデルを構築し, その経済的帰結について検討した. 研究結果は, Aging, inequality and social securityというタイトルの論文にまとめ, 現在学術雑誌に投稿中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Dynamic political economy of redistribution policy : the role of education costs2008

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Ono and Ryo Arawatari
    • 雑誌名

      Economics Bulletin Vol.4 No.13

      ページ: 1-13

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Environmental tax reform in an overlapping-generations economy with involuntary unemployment2008

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo One
    • 雑誌名

      Environmental Economics and Policy Studies Vol.9 No.4

      ページ: 213-238

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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