本研究では、日本の証券取引所における最大の特徴である注文駆動型取引システムに焦点を当て、マーケット・マイクロストラクチャーの観点から計量経済学的な分析を試みている。日本の証券取引所においては、投資家の指値注文を集積したブック上での売買注文の執行がなされており、世界を代表する注文駆動型の取引システムとしてファイナンス研究者及び実務家の注目を集めている。この注文駆動型の取引システムにおいて、情報トレーダーや流動性トレーダーの注文発注行動が流動性や価格形成に対してどのようなインプリケーションを持つのかを実証的に明らかにすることが本研究の目的である。
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