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2009 年度 実績報告書

地方分権下における政府間協調の形成と維持に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730226
研究機関広島修道大学

研究代表者

山口 力  広島修道大学, 経済科学部, 准教授 (60435047)

キーワード租税競争 / 租税協調 / 繰り返しゲーム
研究概要

平成21年度は4年計画の2年目であり、予定した年次計画に従い、構築した理論モデルにもとづいた分析結果を『Partial tax coordination in a repeated game setting』にまとめ、日本経済学会2009年度春季大会(京都大学)で報告し、専門学術雑誌に投稿するものの採用されなかったため、改訂し現在は他の学術雑誌に投稿中である。本研究では対称多地域モデルを用い、全ての地域による政策協調ではなく一部の地域による部分的協調の可能性に焦点を当て、租税競争モデルに適応することで、協調、非協調を合わせた全地域数の増加(減少)による租税競争の激化(緩和)が、部分協調の維持をより容易(困難)にすることを繰り返しゲームの枠組みを用いることで明らかにした。また、非対称2地域を扱った『Tax coordination between asymmetric regions in a repeated game setting』では住民の地方公共財に対する選好の違いを導入し、異質性の増加が地域間協調を可能とする資本税率の範囲を拡大し協調行動を容易にすることを示した。さらに、初期資本の異なる非対称3国モデルに分析を拡張し、次のような結果を得ている。
●どのような協調であっても、協調が維持されやすいか否かは中規模国の大国や小国に対する初期資本量の相対的な大きさに依存している。
●中規模国の初期資本規模が大国と小国との中央値に近づくにつれて、中規模国を含む全ての国際協調は困難となる。
●中規模国の初期資本規模が大国と小国との中央値に近づくにつれて、大国と小国による国際協調は容易となる。
これらの研究結果は現在『Partial harmonization of corporate taxes among asymmetric countries in a repeated game setting』として論文作成中であり、今後、関連学会で発表するとともに専門学術雑誌に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Partial tax coordination in a repeated game setting2009

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichi Itaya
    • 雑誌名

      IEB Working Papers 15

      ページ: 1-29

  • [学会発表] Partial tax coordination in a repeated game setting2009

    • 著者名/発表者名
      山口力
    • 学会等名
      日本経済学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-06-07
  • [図書] Social Systems Solutions by Legal Informatics, Economic Sciences and Computer Sciences2010

    • 著者名/発表者名
      Munenori Kitahara
    • 総ページ数
      144
    • 出版者
      Kyushu University Press

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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