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2010 年度 実績報告書

派遣労働者等の非正規労働者のキャリアと人的資源管理

研究課題

研究課題/領域番号 20730266
研究機関一橋大学

研究代表者

島貫 智行  一橋大学, 大学院・商学研究科, 准教授 (40454251)

キーワード経営学 / 人的資源管理 / 非正規雇用
研究概要

平成22年度は、日本企業の非正規社員の活用の変化について二次データを再分析して検討した。具体的には、(1)正規社員と非正規社員の仕事の重なりの程度、(2)非正規社員から正規社員への転換制度の有無、(3)非正規社員の雇用区分の多様化の程度、という三点に注目することによって、日本企業の非正規社員の活用が、これまでの二重労働市場論で指摘されてきた伝統的なタイプとは異なる幾つかのタイプに分化しているという発見事実を得た。また、非正規社員の活用の分化という発見事実をもとに、前述の非正規社員活用の三つの視点から、正規社員の活用の変化を再分析した結果、非正規社員だけでなく正規社員の活用も伝統的なタイプとは異なる幾つかのタイプに分化していることが見いだされた。これらの発見事実は、過去20年間に日本企業が正規社員と非正規社員の双方の活用を変革することを通じて、伝統的なタイプとは異なる企業内労働市場を形成している可能性を示唆している。こうした分析結果は、企業内労働市場の構造を捉える上で、正規社員と非正規社員の境界設計という視点が重要であることを示唆するものであり、今後の研究へ発展させる足がかりとなった。
更に、平成22年度は、上記の再分析の結果を踏まえて、非正規社員(パートや契約社員)や派遣労働者を対象とした質問票調査を実施した。企業内の非正規社員の雇用管理や活用のありかたが、彼(彼女)らの就労意欲にどのような影響を与えるかについての検討である。平成22年度は調査設計とデータ収集が行なわれ、平成23年度以降分析が実施される予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 非正社員活用の多様化と均衡処遇-パートと契約社員の活用を中心に2011

    • 著者名/発表者名
      島貫智行
    • 雑誌名

      日本労働研究雑誌

      巻: No.607 ページ: 21-32

  • [雑誌論文] 雇用の境界から見た内部労働市場の分化2010

    • 著者名/発表者名
      島貫智行
    • 雑誌名

      組織科学

      巻: Vol.44、No.2 ページ: 16-29

  • [学会発表] 登録型派遣スタッフのキャリア形成の現状と課題-派遣先と派遣元に関する就労パターンの観点から2010

    • 著者名/発表者名
      島貫智行
    • 学会等名
      日本労務学会第40回全国大会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2010-07-31
  • [学会発表] 非正社員活用の多様化と均衡処遇-パートと契約社員の活用を中心に2010

    • 著者名/発表者名
      島貫智行
    • 学会等名
      2010年労働政策研究会議
    • 発表場所
      労働政策研究・研修機構(東京)(招待講演)
    • 年月日
      2010-06-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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