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2008 年度 実績報告書

科学的知見がイノベーションに与える影響に関する多重ネットワーク分析による研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730268
研究機関大阪産業大学

研究代表者

井上 寛康  大阪産業大学, 経営学部, 講師 (60418499)

キーワード技術経営 / 産学連携 / イノベーション / 特許 / 論文
研究概要

本研究では「科学的知見がイノベーションに発展する際に, どのように産と学が連携を成熟させていくのかという過程を, 新しい分析手法である多重ネットワーク分析により解明すること」を目的とする. 平成20年度は, 論文および特許のデータからネットワークを構築し, それらネットワークの間の関係性と成長モデルについて分析を行う. 平成21年度は, 発展的な分析として, 論文および特許のネットワークからコミュニティを数理的に求め, その分析を行う. また, ネットワーク上をイノベーションがいかに伝播するかの分析, 特に科学的知見とイノベーションが相互を刺激しつつ, ネットワークを伝わる過程の分析を行う.
上記を受け本年度は, ネットワーク構築のためのデータベース構築を行った. 当初の予定では, 論文データとしてThomson ISI社のWeb of Scienceを使用する予定であったが, 論文が国際雑誌に限られているため, これを変更し独自に入手した. その後, 2つの多重ネットワークを採取し, その分析を行った. 1つは半導体産業における73名の発明者/論文執筆者ネットワークであり, もう1つはバイオ製薬産業における127名のネットワークである. これらにおいて, 多重ネットワーク依存モデルを用いた分析を行った.
上記の研究結果として次を得た. 1)論文と特許をともに行う2者の関係はバイオ製薬においては強く, 半導体産業において弱かったことから, 分野によつて協業のスタイルが異なることが示された. 2)従来の分析ではわからなかった, 3者の関係性(たとえば, AとBは論文共著, AとCは特許共願の, Aを中心とした協業関係)が強く現れることが示唆された

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 共同出願特許ネットワークにおける高クラスタリング係数再現モデルの検証", 大阪産業大学経営論集2009

    • 著者名/発表者名
      井上寛康
    • 雑誌名

      大阪産業大学経営論集 10

      ページ: 19-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 共同研究開発の過程理解に向けた特許のネットワーク分析とモデル構築2008

    • 著者名/発表者名
      井上寛康, 相馬亘, 玉田俊平太
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌 49

      ページ: 1563-1570

    • 査読あり
  • [学会発表] 科学的発見と発明を行う集団は相互に影響するのか-共著論文と共同出願特許の多重ネットワーク依存モデル分析-2009

    • 著者名/発表者名
      井上寛康
    • 学会等名
      第5回ネットワーク生態学シンポジウム
    • 年月日
      20090300
  • [学会発表] Verifications of Growing Models for Cooperative R&D Network2008

    • 著者名/発表者名
      H. Inoue
    • 学会等名
      Econophysics Colloquium 2008
    • 発表場所
      Kiel, Germany
    • 年月日
      2008-08-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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