本研究では、ニートやフリーター層を構成する若者の就職の可能性に焦点をあて、その影響要因の検討を行った。また、新卒者たちの就業先選定基準を探ることで、新卒採用のあり方について考察することを目的とする。その結果、(1)ニート・フリーター層の若者は就職に対する意識は高く、モティベーションの強度と回避的愛着スタイルが就職可能性を左右することが明らかになった。(2)学生は、知名度の高い企業には入りたいが、内定をもらう自信がないという自己の弱みを庇うための淡い期待として仕事の面白い企業には内定がとれるのではと、一種の防衛反応を行っているということが示された。
|