平成20年度では、環境制約に関する調査、EU諸国の開示状況調査を行なった。 (1) 環境制約の調査-日米欧の立場を明らかに-(平成21年度に実施) 日本、アメリカ、EU諸国、カナダ、オーストラリア等の環境制約の相違点を明らかにする。会計基準は経済活動の基礎に位置するインフラであり、その背景となる資本市場の制度や会社法制、税制は各国で異なる。またIFRSへの関与の程度も各国で異なる。各国の保険経営の形態(株式会社、相互会社の数など)や保険市場、保険に関する法規制の実態を調査した。 (2) EU諸国の開示状況調査(平成21年度に実施) EU加盟国では2005年よりIFRSに基づいた財務諸表が開示され、IFRS第4号「保険契約の会計基準」が適用されている。IFRS第4号の適用は、保険契約の会計基準が完成するまでの経過的なものである。暫定基準であるIFRS第4号は、保険契約の認識及び測定については基本的には現行の各国の国内基準を認めていながらも、(1) 保険契約に関する情報の開示、(2) 平衡準備金・異常危険準備金の禁止、(3) 組込オプションおよび保証の公正価値による表示など、一定の統一した開示を求めている。IFRS第4号の下で公開された主要保険会社の開示状況、そして適用前後の会計数値の変化を調査した。
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