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2010 年度 実績報告書

ポスト55年体制における政治変動と社会運動の変容に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730325
研究機関山形大学

研究代表者

山本 英弘  山形大学, 地域教育文化学部, 講師 (20431661)

キーワードイベント分析 / 市民社会 / 社会運動 / 市民活動 / 地域政治 / 政治変動 / 政治的機会構造 / ガバナンス
研究概要

本年度は、社会運動イベントのデータ・ベースの作成を継続した。新聞記事をもとに、宮城県、東京都、愛知県における社会運動イベント・データを作成することで、都市部における社会運動の動態および空間利用を把握することができる準備が整った。一部に、データ作成が完了していない部分があるが、それについては今後も継続し、完成を急ぐ。
データからは、2002~08年の7年間の間で、社会運動イベント数には大きな変動はみられないことが示された。運動の争点となるイッシューについては、まちづくりや公共施設の建設をめぐってのものが最も多い。このほか、政治、平和・戦争反対、教育に関するイッシューについても多くみられる。なお、何らかの問題に対して防衛を行うタイプの運動の方が、新たな権利の獲得を目指す運動よりも多くみられる。
行為形態では、申し入れ・要望・陳情が最も多く、次いで集会、記者会見・意見広告が多い。政治体に対して直接働きかけるインサイド戦術を基本としつつも、世論やマスメディアに訴えかけるアウトサイド戦術も併用されていることがわかる。市民団体がアウトサイド戦術によるロビイングを増加させていることは、社会集団や市民団体に対する調査の既存データを用いた分析からも示されており、注目すべきトレンドだといえる。今後、運動や市民活動とマスメディアとの関係や、世論による運動や政治参加手段の評価といった点について、より一層の検討が必要だと考えられる。
以上のような分析を継続することで、今後も政治変動期における社会運動や市民活動の変容過程を総合的に明らかにすることを目指していく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] A Japanese View of Social Movements : Why do Japanese people refrain from participating in social movements?2010

    • 著者名/発表者名
      Hidehiro Yamamoto
    • 学会等名
      The 8th East Asian Sociologists' Conference
    • 発表場所
      Korea Maritime University, Busan, Korea
    • 年月日
      2010-10-30
  • [学会発表] 日本人の社会運動観:日本人はなぜ社会運動に参加しないのか2010

    • 著者名/発表者名
      山本英弘
    • 学会等名
      第50回数理社会学会
    • 発表場所
      獨協大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] How Did the Citizens React Anti-G8 Movements? : Analysis Based on Sapporo Citizens' Survey2010

    • 著者名/発表者名
      Hidehiro Yamamoto
    • 学会等名
      XVII International Sociological Association World Congress of Sociology
    • 発表場所
      Gothenburg University, Sweden
    • 年月日
      2010-07-13
  • [図書] The Routledge Handbook of Japanese Politics (State and Civil Society in Japan)2011

    • 著者名/発表者名
      Yuko Kawato, Robert Pekkanen, Hidehiro Yamamoto
    • 総ページ数
      117-129(443)
    • 出版者
      Routledge
  • [備考]

    • URL

      http://www.e.yamagata-u.ac.jp/~hide-y/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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