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2011 年度 実績報告書

現代保健医療福祉における「予防」実践に関する臨床社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730331
研究機関奈良女子大学

研究代表者

井口 高志  奈良女子大学, 生活環境学部, 准教授 (40432025)

キーワード予防 / ケア / 認知症
研究概要

本研究は、中高齢期の医療・保健・福祉領域における「予防」志向の強まりの内実と社会的意義(功罪)、および、その志向が中高年期の人びとの生や、その支援に関わる人々に対してもたらす影響について明らかにすることを目的とした研究であった。この目的に対して、具体的には、インタビュー調査などで現場の実践を明らかにするミクロな研究と、現代社会の論理の変化や財政などの動きを追うマクロレベルの研究という二つの作業を行った。
昨年度は、後者に関する論文執筆等の作業が中心になっていたため、今年度は、前者に関する作業を、具体的には、若年認知症の人を支援する活動に焦点を当てて行った。既に前年度までに、若年認知症の人に対する予防とケアをともに実践しているデイサービスへのフィールドワークのデータをもとに何本か論文を執筆したが、そこにおいて提起された課題に関して追加データを集めるために、若年認知症の人たちの就労支援をする団体へのフィールドワークを新たに開始し、以前収集したデータとの比較検討を行った。その成果は、研究期間終了後になるが報告予定である。
また、昨年度より開始している、認知症ケアに関するNHKアーカイブスの映像データを用いた研究に関しても、データ整理を終え、昨年度末に福祉社会学関連の講座本に、論文を寄稿し、現在編集中である。この研究においては、認知症ケアにおける予防志向の強まりに関する命題を、映像データを用いることで精緻化することに主眼があり、研究の内容だけでなく、方法に関しても独自性のあるものとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 医療の論理が認知症ケアにもたらすもの-あるデイサービスの試みを事例にした探索的研究2012

    • 著者名/発表者名
      井口高志
    • 雑誌名

      福祉社会学研究

      巻: 9 ページ: 121-141

    • 査読あり
  • [学会発表] 認知症の本人はいかに描かれてきたか?2011

    • 著者名/発表者名
      井口高志
    • 学会等名
      愛宕山シンポジウムアーカイブの学術利用がひらく地平
    • 発表場所
      NHK放送博物館愛宕山ホール
    • 年月日
      2011-05-18
  • [図書] 『支援vol.2』井口高志(インタビュアー)「認知症の本人を描くことをめぐって-川村雄次に聞く」2012

    • 著者名/発表者名
      支援編集委員会編
    • 総ページ数
      86-124(262)
    • 出版者
      生活書院
  • [図書] 『ケアのリアリティ』井口高志「アイデンティティを保ち作るケア-若年認知症の人の新しい社会関係と自己への移行をめぐって」2012

    • 著者名/発表者名
      三井さよ・鈴木智之編著
    • 総ページ数
      77-105(270)
    • 出版者
      法政大学出版局
  • [図書] 『労働再審5ケア・協働・アンペイドワーク』井口高志「「新しい認知症ケア」時代のケア労働」2011

    • 著者名/発表者名
      仁平典宏・山下淳子編著
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      大月書店

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公開日: 2013-06-26  

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