現代保健医療福祉における「予防」実践に関する臨床社会学的研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20730331
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 社会学
• 研究機関: 奈良女子大学 (2011); 信州大学 (2008-2010)
• 研究代表者: 井口 高志 奈良女子大学, 生活環境学部, 准教授 (40432025)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: 予防 / ケア / 認知症

研究概要

認知症ケア領域を具体的なフィールドに、「予防」の論理がどのように現れ、現場にどういった影響を与えるのかを明らかにする作業を行った。第一に、認知症の人たちの集まるデイサービスへのフィールドワークから得たデータをもとに、予防的志向も含んだ新しい認知症ケアの論理の持つ功罪を明らかにした。第二に、政策文書や映像データをもとに、歴史的な認知症ケア領域における論理の変化を記述した。

研究成果

• [雑誌論文] 認知症の人を介護する家族と支援から学ぶこと (2012)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 雑誌名: インターナショナルナーシングレビュー 巻: 35(3)
• [雑誌論文] 医療の論理が認知症ケアにもたらすもの (2012)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 雑誌名: 福祉社会学研究 巻: 9
  • 査読あり
• [雑誌論文] 支援・ケアの社会学と家族研究-ケアの「社会化」をめぐる研究を中心に (2010)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 雑誌名: 家族社会学研究 巻: 22(2) ページ: 165-176
• [雑誌論文] 高齢者関連政策の動向-介護政策を中心に (2010)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 雑誌名: 保健医療社会学論集 巻: 21(1) ページ: 17-24
• [雑誌論文] 認知症とされる人と生きる家族介護者 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 雑誌名: 家族看護 巻: 7(1) ページ: 16-21
• [学会発表] 認知症の本人はいかに描かれてきたか (2011)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 学会等名: 愛宕山シンポジウム
  • 発表場所: NHKライツ・アーカイブスセンター・NHK放送文化研究所、東京
  • 年月日: 2011-05-19
• [学会発表] 研究倫理と向かい合うことから社会学研究を問い直す-認知症ケアに関する調査経験から (2009)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 学会等名: 保健医療社会学会第203回関西定例研究会
  • 発表場所: 神戸学生青年センター、神戸
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] 支援・ケアの社会学と家族研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 学会等名: 第19回日本家族社会学会大会(学会化20周年記念テーマセッション)
  • 発表場所: 奈良女子大学、奈良
  • 年月日: 2009-09-12
• [学会発表] 「同意を得る」とはどういうことか?-認知症とされる人・介護家族・専門職への聞き取り調査を事例に (2009)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 学会等名: 第7回福祉社会学会大会
  • 発表場所: 日本福祉大学、名古屋
  • 年月日: 2009-06-06
• [学会発表] 認知症ケアにおける<医療>の論理-若年および軽・中度の認知症とされる人を対象としたデイサービスの事例から (2008)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 学会等名: 第81回日本社会学会大会
  • 発表場所: 東北大学、仙台
  • 年月日: 2008-11-24
• [図書] アイデンティティを保ち作るケア-若年認知症の人の新しい社会関係と自己への移行をめぐる実践、『ケアのリアリティ』 (2012)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 総ページ数: 77-105
  • 出版者: 法政大学出版局
• [図書] 新しい認知症ケア時代のケア労働-全体的にかつ限定的に、『労働再審第5巻ケア・協働・アンペイドワーク-揺らぐ「労働」の輪郭』 (2011)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 総ページ数: 127-159
  • 出版者: 大月書店
• [図書] 認知症をめぐる排除と包摂、『差別と排除の〔いま〕(4)福祉・医療における排除の多層性』 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 総ページ数: 87-122
  • 出版者: 明石書店
• [図書] 介護問題の社会学、『社会学事典』 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 総ページ数: 308-309
  • 出版者: 丸善
• [図書] 第8章臨床の場とケア(三井さよと共著)、『社会理論と社会システム』 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 総ページ数: 124-136
  • 出版者: ミネルヴァ書房
• [図書] 医療の論理にどう対するか、『<支援>の社会学-現場に向き合う思考』 (2008)
  • 著者名/発表者名: 井口高志
  • 総ページ数: 185-208
  • 出版者: 青弓社
• [備考] 井口高志(インタビュアー)、認知症を描くことをめぐって-川村雄次(NHKディレクター)インタビュー、支援編集委員会編『支援vol.2』生活書院、86-124、2012
• [備考] 井口高志、現場への遠近法、支援編集委員会編『支援vol.1』、生活書院、88-89、2011