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2008 年度 実績報告書

ひきこもり関連ライフトラブルの包括的プロフィールと地域支援拠点の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730333
研究機関愛知教育大学

研究代表者

川北 稔  愛知教育大学, 教育学部, 講師 (30397492)

キーワードひきこもり / 社会学 / 地域支援拠点 / NPO / 精神保健福祉
研究概要

昨年度は、「ひきこもり」に関する社会学的研究の到達度を自己評価しつつ、従来の研究が及んでいないような、多様な困難についての探索的な調査を進めた。
まず、これまでの研究成果を、共編著『「ひきこもり」への社会学的アプローチ-メディア・当事者・支援活動』(ミネルヴァ書房)として刊行することができた。また同書の内容を2つのNPOが主催するシンポジウムにおいて報告し、研究成果を還元するとともに、新たな課題の発見に結びつけることができた。
支援活動のフィールドワークでは、従来の「ひきこもり」支援に収まらないような、支援の限界ともいえるケースについて着目した。また、狭義のひきこもり支援団体だけでなく、医療、精神保健、労働、福祉といった関連機関での探索的なヒアリングを行った。
そこで浮かび上がったのは、第一に、「ひきこもり」ケースの行き着く先としての貧困の問題である。家族の高齢化や疲労が進んだケースでは、生活保護や障害年金の受給が現実的な選択肢として浮上している。また第二に、従来の居場所型支援の限界である。発達障害やパーソナリティ障害をめぐるケースでは、居場所運営の上で深刻な課題を提起している。こうした困難のため、関連機関との新たなネットワーク化の必要性も浮上している。
こうしたケースを視野に入れ、「ひきこもり」を包括的な枠組みから考える試みとして、「『若者の生きづらさ』と障害構造論」を紀要論文として執筆した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 若者の『生きづらさ』と障害構造論2009

    • 著者名/発表者名
      川北稔
    • 雑誌名

      愛知教育大学教育実践総合センター紀要 第12号

      ページ: 293-300

  • [図書] 「ひきこもり」への社会学的アプローチ-メディア・当事者・支援活動2008

    • 著者名/発表者名
      荻野達志・川北稔, ほか
    • 総ページ数
      295
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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