研究課題
2008年は本研究課題に取り組み始めた最初の年度だったため、前半は主に先行研究の整理と資料収集を行った。具体的には、2008年8月から9月にかけて一月ほどインドに滞在し、首都デリーとコルカタ、及び現地アラサム州において二次資料の収集・予備調査に着手した。現在までのところ、インド北東部における自治県形成の歴史的背景、アッサム州の他の先住民族による自治県の経験に関して先行研究を整理し、今後の比較研究に向けて準備を進めている段階である。また、2009年2月から3月にかけて一月ほど、インド・アッサム州に滞在し、本格的なフィールド調査を始めた。今回の調査では、州都グワハティにおいて学生団体関係者、行政関係者及び文学団体の指導者に対して、ボド領域自治県の基本的な機能に関する調査を行った。まだ、同じく先住民族による自治評議会が設置されているカルビ・アングロング県に出向き、自治の在り方について比較検討を行うため、行政関係者、政治家、市民団体・NGO関係者や文学団体に対する聞き取り調査を行うた。さらに、カルビ民族指導者生誕100年祭イベントに出席し、参与観察を行った。また1983にアッサム州中部において先住民族が選挙や土地問題に関連し、移民を襲撃した「ネリー虐殺」に関する論文を二本まとめ編著本に発表した。(「11.研究発表」の項を参照のこと。)論文中では、自治権運動とこうした暴力事件との関係においても、考察を加えている。
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Beyond Counter-insurgency(2009)Sanjib Baruahed., Oxford University Press : New Delhi
ページ: 207-231
Blisters on their Feet(2008)Samir Kumar Dased., SAGE : New Delhi
ページ: 150-163