食習慣に起因する「健康リスク」(健康を害するリスク)の認知、そのリスクを回避することを目的とした行動(健康行動)に影響を与える変数とは何かを明らかにするという目的で、管理栄養士、栄養指導の対象者をインフォーマントとしたインタビュー調査の前半部分を実施した。1年目は、学内の倫理委員会への調査説明、関連機関への協力要請を行い、健康推進活動を行う県内のNPOに了承を得た。 インタビューに先立ち、国内外の研究レビューを行い、それらを参考にしながら質問項目の精査、確定を行つた。インタビュー項目は、専門家を対象としたものと素人を対象としたもの2種類用意した。専門家を対象としたインタビューでは、栄養指導において重要な点、指導が困難な点、また平成20年4月から導入された「特定保健指導」についての意見を述べてもらった。素人を対象としたインタビューでは、管理栄養士から伝えられる専門的知識との相違や、健康リスクに関する個人の知識について、また普段の生活で実践していることなどについて述べてもらった。 インタビュー調査の対象者は最少18名を目標にしていたが、現在管理栄養士を含め、7名にインタビューを終えている。(12月には6名を予定) 来年度はインタビューの対象者を増やし、また別の医療機関等にも協力を要請し、現在不足しているデータについても収集を進めたい。調査の分析、論文作成は、他研究者との意見交換を経た後、来年の後半以降に計画している。
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