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2008 年度 実績報告書

福祉職におけるリアリティ・ショックに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730383
研究機関聖隷クリストファー大学

研究代表者

高木 邦子  聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 助教 (00447864)

キーワード教育心理学 / 社会福祉関係 / リアリティ・ショック
研究概要

福祉施設職員を対象としたリアリティ・ショックについての研究が少ないことから、福祉施設の新卒2年以内の職員を対象として職場適応とその関連要因に関する調査を実施した。各施設責任者に該当者への調査用紙セット配布を依頼し、回答後は返信用封筒により調査用紙を返送するよう求めた。調査用紙の主な内容は、(1)就職先施設の種別、(2)卒業校の種類・専攻、(3)実習経験/ボランティア経験の有無と長さ、(4)職場適応状況/就職後のショック体験有無、(5)職業選択理由などであった。135名配布したうち、89部(65.9%)の回答が得られた。示された結果は以下のとおりである。
・回答者の85%が何らかのリアリティ・ショックを報告した一方で、90%が「この仕事に就いて良かった」と感じた経験も報告していた。さらに、回答者の8%が「自分はこの仕事に向いていない」と評価しており、離職意思や職業継続への迷いなど、離職リスクが高いと考えられる回答者は30%ほどであった。
・非福祉専攻卒の職員は「利用者との関係」でのショック経験が多いが、「施設の設備や方針」「仕事内容」「施設の他の職員」「自身の技術や能力」については卒業校の福祉/非福祉専攻によるショック経験の差は無かった。
・障害児者施設職員では、障害児者施設での実習期間が長いほど「利用者との関係」でのショックは少なく、また自身の職業適性を高く評価したほか、過去に継続的ボランティア経験があるほど「自身の能力や技術」のショック経験が少なかった。
・高齢者施設職員では、高齢者施設での継続的ボランティア経験があるほど「利用者との関係」におけるショック経験が少なかった。
・進路決定時に職種や職場を絞って積極的選択を行った者よりも、周囲の勧めや消去法などで職業を選択した消極的選択を行った者の方が、「仕事内容」のショック経験が多かった。
平成21年度は結果の一般化を目指し、さらに調査データの追加を試みる。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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