本研究の目的は、以下である。 1実践の現場を調査することによって、DETの手法を明らかにする。 2DETの思想的・政治的背景を明らかにする。 3エンパワメントを推進するDETを日本やアジアの国々において実施するため、実践を重ねることによって推敲し、実用的なマニュアルを作成する。 これを達成するために、20年度は以下のような計画を実施する予定であった。 (1) イギリスにおいてDETへの参加やトレーナーに対するインタビューを実施する。 (2) (1)と同時期に、DET提供団体などにおいて関係資料の収集を行う。 (3) 国内において、資料収集作業を行う。 (4) 国内において、DETを研究する人物と情報交換する。 (1) (2)については、2008年8月16日から9月9日におこなった、イギリスのNGO団体「DEO Consultancy」や「Disability Action in Islington」に所属するDETのトレーナーへの聞き取り調査や、イギリス・オランダで資料収集をおこない、実現できたといえる。これについては21年度に学会や紀要等で経過報告をおこなう。 (3) (4)の国内における資料収集や情報交換といった研究計画も、同時に進行してきた。 20年度に得た知見をもとに、DETのアクティビティや教材を再構成し、日本やアジアで実施することが21年度の計画の一つである。これを達成すべく、某出版社の協力をいただきながら教材の出版の準備を進めてきた。
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