本研究の目的は、以下である。 1実践の現場を調査することによって、DETの手法を明らかにする。 2DETの思想的・政治的背景を明らかにする。 3エンパワメントを推進するDETを日本やアジアの国々において実施するため、実践を重ねることによって推敲し、実用的なマニュアルを作成する。 2年目にあたる平成21・22年では、以下を実施する予定であった。 (1)DETのアクティビティや教材を再構成する。 (2)DETを実践し、検討を重ねる。 (3)調査報告とアクティビティで構成される本を出版する。 (4)国内で開催される学会等において、本研究の中間報告を行う。 (5)DETの思想や政治・社会的背景についての考察を進める。 (1)(2)については、授業や研究会などで実施してきた。またイギリスやアメリカの障害者関連団体が販売するDVDやCD、パワーポイントなどにまとめられた教材がある。これらを取り寄せ、現在は分析中である。イギリスで実践されているDETには、日本人になじまないプログラムもある。このため、DETの価値や思想を重視しつつ、日本人が親しみやすいプログラム・アクティヴィティの開発を進めてきた。(3)調査報告としては、次頁にあるように紀要等で経過報告をおこなった。また教材として絵本を出版した。今年度中に2冊目を発行する予定であるが、全3冊の刊行を目指している。(4)学会等において、本研究の中間報告もおこなった。(5)については、論文の形にはしていないものの、その準備を始めている。
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