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2009 年度 実績報告書

反応時間計測から見た自動車運転時における有効視野に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730485
研究機関東北大学

研究代表者

瀬谷 安弘  東北大学, 加齢医学研究所, 産学官連携研究員 (30454721)

キーワード有効視野 / 反応時間 / 眼球運動 / 視覚的注意 / 自動車運転場面 / 知覚スキル
研究概要

自動車運転時において,運転者は主に視覚情報に基づき適切な運転行動を遂行しており,事故原因の多くが視覚情報の知覚・認知エラーに起因することが指摘されている.本研究では,交通事故との関連が高いことが報告されている有効視野に着目し,運転中の有効視野の空間特性に関する実験心理学的検討を行った.
本年度においては,視野制限法を用いて,視線移動パターンと有効視野の関係についての予備的な検討を行った.実験では,運転を模した課題として,レーシングゲームを用い,その間の被験者の視線を計測し,視線データに基づいて,視野中心の一定の領域のみが視認可能となるように視野周辺を制限する窓刺激を提示した.視認領域(窓)の大きさを操作(直径10,20,30deg)し,特定のコースの走行にかかるトータルタイムと眼球運動を測定した.結果は,視認領域が非常に狭い場合(10deg)には,視野制限をしない場合に比べて,トータルタイムが有意に遅くなり,視認領域が大きくなるに伴い,トータルタイムが短縮することを示した.視認領域の大きさが直径20degを超えると,トータルタイムは一定になり,また視野制限無条件のトータルタイムとも差が無かった.これらの結果は,運転時の有効視野がおよそ直径20deg程度であることを示唆し,先行研究と一致した.また,眼球運動解析の結果は,視認領域が大きくなるに伴いサッカード距離が長くなることを示し,有効視野及び周辺視野の大きさに合わせてサッカード距離が変化することを示唆する.今後,ドライビングシミュレータ上での運転作業場面において,視野制限を行い,運転時の有効視野と眼球運動の関係について詳細に検討してゆく予定である.以上の研究成果及び関連研究の成果は,国内外の学会において発表した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 没入型ディスプレイを用いたアーケードゲームにおける視聴覚情報がプレイヤーのゲームパフォーマンスに及ぼす効果2010

    • 著者名/発表者名
      瀬谷安弘・佐藤皇太郎・木村祐介・大久保明・遠山茂樹・山形仁・笠原和美・藤懸大也・山本有紀・池田華子・渡邊克巳
    • 雑誌名

      デジタルゲーム学研究 (未定, 印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] Minimal time required to process visual information in complex visual task measured by using gaze contingent visual masking2010

    • 著者名/発表者名
      瀬谷安弘, 渡邊克巳
    • 学会等名
      The Third International Workshop on Kansei
    • 発表場所
      アクロス福岡
    • 年月日
      2010-02-23
  • [学会発表] 客観的指標に基づく有効視野と主観的指標に基づく有効視野の乖離2009

    • 著者名/発表者名
      瀬谷安弘、渡邊克巳
    • 学会等名
      日本心理学会73回大会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 年月日
      20090826-28
  • [学会発表] Effects of Peripheral Visual Information on Performance of Video Game with Hemi-Spherical Immersive Projection Screen2009

    • 著者名/発表者名
      Seya, Y., Sato, K., Kimura, Y., Ookubo, A., Yamagata, H., Kasahara, K., Fujikake, H., Yamamoto, Y., Ikeda, H., Watanabe, K.
    • 学会等名
      DiGRA2009
    • 発表場所
      London, U.K.
    • 年月日
      2009-09-01

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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