• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

共同性と個をめぐる生涯学習論的考察―理論研究とフィールド研究のはざま―

研究課題

研究課題/領域番号 20730499
研究機関京都大学

研究代表者

安川 由貴子  聖母女学院短期大学, 児童教育学科, 講師 (30452329)

キーワード生涯学習 / 共同性 / 個 / ベイトソン / フィールド研究
研究概要

本研究では、共同性と個という問題を、生涯学習論的な観点から考察していくことを目的として考察を行った。自己実現や主体的な自己の形成など、ひとりの個人として確立していくことが重要視されつつある現代め中で、共同性や他者との関係性をいかに考えるかということを改めて検討していく必要があると考えるからである。
本年度は、理論研究では、G.ベイトソンのコミュニケーション論や、自己概念や地域社会における共同性のあり方、地域再生の実践に関わる実践事例について検討を進めた。フィールド研究では、京都大学教育学研究科で進められでいる京都府相楽郡南山城村野殿・童仙房地域との協働の学びの空間創りに一緒に参画することを通じて、地域における共同性と個の動的な関係性を、地域性の違いとの関連も含めて、様々な実態を知ることがでぎた。また、地域再生・活性のためには、地域を外部に開いていくだけでなく、地域住民自身が地域の再発見をする中で、主体的に関わっていくことへの意識の変化も鍵となっていくことも示唆された。他方、アルコール依存症者のセルフヘルプ・グループ(アルコホーリクス・アノニマス及び断酒会)のミーティングや例会、記念集会における参与観察を通じて、アルコール依存症からの回復にとって、共同性と個という問題がどちらかに偏ったり優先されりするのではなく、むしろ同時に成立し必要されていることを見出すことができた。そして、そのことが相互主体的な自己像ではなく、共同性や環境をすでに含みこんでいる存在としての自己像の実践の一つであるのではないかということが示唆された。尚、理論とフィールドを相互に行き来しながら研究を進めていくことの効果と重要性を再確認することができた。成果発表については、期間内には十分に行うことができなかったが、今後の研究活動に反映させていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地域と子ども・おとなを結ぶ学習活動―「総合的な学習の時間」の可能性と課題―2009

    • 著者名/発表者名
      安川由貴子
    • 学会等名
      日本社会教育学会 第56回研究大会(自由研究発表)
    • 発表場所
      大東文化大学
    • 年月日
      2009-09-19

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi