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これまで危機管理学及びリスクマネジメント論に関する研究において対象とされることが少なかった学校教育について検討するため、昨年度に引き続き、危機管理学及びリスクマネジメント論等の関連分野における先行研究の整理を行った。また、学校教育分野における危機管理への応用可能性が予想される産業心理学や医療安全学等の分野における先行研究についても、これと併せて文献の収集に努めた。
第二に、「児童・生徒が被害者になる事件・事故」、「児童・生徒が加害者になる事件・事故」において学校に課せられた安全配慮義務等が時代とともにどの様に変化しているかを明らかにするため、オンラインデータベースなどから判例を収集し、その分析を進めた。今年度は特に「授業時間外」に起こった学校事故判例に着目し、「場所」、「教育課程」、「時間」という視点から分類し、児童生徒への「活動の強制」及び「空間的拘束」を軸に学校に求められる安全配慮義務について判例の整理を行った。
第三に、学校に課せられた安全配慮義務に対する認識に注目した調査はこれまでほとんど行われていないため、危機管理やリスクマネジメントに対する教職員の意識の違いを明らかにすることを目的として、昨年度に引き続きインタビュー調査と行い、質的調査に向けて調査項目を作成した。これを基に複数の都道府県の教育委員会及び校長会に協力依頼を行い、予備調査を実施し、質問項目等の見直しの作業を進めている。
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