平成21年度は目的(1) 国内における巡回展の特徴や共通する課題を洗い出すために、国内・海外調査で事例を収集した。また、9月には、実際の巡回展示で使用できるパイロットプロジェクトとして、五感のうち「聴覚」をとおして体験できる「音」の展示を開発した。開発には、現場レベルのミュージアム専門家・研究者・ユーザーからの評価に基づいて、子どもから大人まで「ふれやすく」「楽しく学べる」コンテンツとして、9種類のクジラ・イルカの鳴き声展示とした。また、テーマを変えても繰り返し使用でき、巡回展として運びやすい「展示のしくみ」を念頭に開発した。平成21年度は引き続き、(1) で収集したデータをデータベース化する研究活動を進めるとともに、目的(2) 海外の巡回展(開発・運営・展示テーマ)との比較、目的(3) これまでの巡回展漆越えられなかった現場担当者による巡回展共同開発のパイロット・プロジェクトの実施・評価・ガイドラインづくりに向けて、平成21年度の研究成果を応用していく。
|