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2009 年度 実績報告書

国境を越えた高等教育質保証システム形成に関する研究~欧州の事例からアジア・日本へ~

研究課題

研究課題/領域番号 20730539
研究機関育英短期大学

研究代表者

大佐古 紀雄  育英短期大学, 保育学科, 講師 (10350373)

キーワード高等教育 / 質保証 / 大学評価 / 欧州・ヨーロッパ / ボローニヤ・プロセス
研究概要

当該年度における主な研究活動として、前年度の資料調査を踏まえたEQAR、およびEQARの登録審査に合格した団体から、ベルギーのVLIR(フランドル地域大学協議会)とVLHORA(フランドル地域高等教育協議会)の2カ所へ訪問し、EQARへの登録申請や審査の実際について現地調査を行った。特に興味深い成果を以下にあげたい。EQARへの登録要件は、欧州高等教育の質保証に関する規準・ガイドラインとして作成されたESGに対して"compliant"であることが前提となる。高等教育の質保証に関する欧州地域の団体であるENQAへの加入にも、原則的にはESGへの準拠がされている必要があるが、ENQA会員のステータスがそのままENQAへの登録に直結するわけではない。たとえば、オランダのNVAOによる第三者評価を受けたVLIR(ENQA正会員)では、ESGにおける「独立性」の点で問題点が指摘された。VLIR自体は、フランドル地域に拠点を置く大学を対象とする団体であり、質保証はこの内部部局であるQAUが実施している。VLIR本体のマネジメントと、VLIR加盟大学に対する質保証の上での独立性を問われたのである。結果的にVLIRは登録が認められたのであるが、EQAR事務局によれば、あくまでESGに対して"compliant"であるかどうかは、形式的な観点よりも実質的な観点で判断するとのことであり、形式的には利害関係のある大学団体の内部に質保証の機能があったとしても、内部での独立性が明確に担保されていれば問題がないとのことである。このように、EQARにおける登録審査の運用において重視されている要素の一つに「実質性」をあげることができよう。

研究成果

(1件)

すべて その他

すべて 備考

  • [備考] 前年度に病気により当該科研費研究を一時中断したため、もともと当該年度中に予定していた成果発表はやむなく次年度以降にずれこんでいる

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公開日: 2011-06-15   更新日: 2016-04-21  

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