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2010 年度 実績報告書

話し合い指導における視覚情報化ツールの活用に関する発達的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730544
研究機関筑波大学

研究代表者

長田 友紀  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (70360956)

キーワード話しことば指導 / 音声言語指導 / 話し合い指導 / コミュニケーション能力 / コミュニケーション教育 / 状況的認知論
研究概要

本研究では、特に事中指導の段階において、なんらかの形で話し合いを視覚情報化させる手段を「視覚情報化ツール」と呼び、国語科での指導方法の開発を行った。
前年度は、メモの取り方によって、事後の話し合い報告の記述量に差異が生じるかを分析した。その結果、構造化された図示化のメモ群は、非構造化されたメモを書く総記述化群に比べて、メモの量は少なく済みかつ報告書の記述量は減るわけではないことを明らかにした。
そこで本年度は、メモの取り方によって事後の話し合い報告の内容面に差異が生じるかを分析した。その結果、構造化された図示化のメモは、非構造化された総記述化のメモと報告書の記述量が変わらなかった。それどころか、話し合いの理解内容が、より整理され示されていたといえる。
以上の前年度と本年度の調査の全体を踏まえれば次のような考察を行うことができる。前年度の量的分析からは、図示化群は、総記述化群に比べてメモの量は少なく済み、かつ報告書の記述量が減るわけではない。本年度の質的分析からは、構造化された図示化のメモは、報告書の記述量が変わらないどころか、話し合いの内容が整理されたり、よく理解されたりする可能性が見出された。
すなわち、図示化や省略されたメモであれば、話し合いの事中に協同で書くことも十分に可能である。そればかりか、視覚情報化ツールの使い方やデザインにより、話し合いの認知がよりよく変容する可能性まであるのである。これらの調査によって、視覚情報化ツールの話し合いにおける実践的な可能性が明確になったといえる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 国語教育におけるコミュニケーション能力研究の課題2010

    • 著者名/発表者名
      長田友紀
    • 雑誌名

      人文科教育研究

      巻: 37 ページ: 33-53

    • 査読あり
  • [雑誌論文] メモの取り方による話し合い報告内容の差異-視覚情報化ツールのテキストマイニングによる質的データ分析-2010

    • 著者名/発表者名
      長田友紀
    • 雑誌名

      読書科学

      巻: 53(3) ページ: 60-70

    • 査読あり
  • [学会発表] 国語科におけるコミュニケーション教育重視の動向2010

    • 著者名/発表者名
      長田友紀
    • 学会等名
      中日の言語研究と言語教育シンポジウム
    • 発表場所
      北京師範大学(中国)
    • 年月日
      2010-10-17
  • [図書] 新たな時代を拓く 中学校・高等学校国語科教育研究(全国大学国語教育学会編)(話し合いの学習指導の方法)2010

    • 著者名/発表者名
      長田友紀
    • 総ページ数
      62-67
    • 出版者
      学芸図書

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公開日: 2012-07-19  

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