平成21年度は、平成20年度の調査、分析結果に基づいた授業計画、指導案、ならびに教材の案を作成し、岐阜県内の小・中学校、ならびに大学において授業を行った。授業者と授業の準備段階から指導案と教材案の検討を行い、また授業を行った上で授業者から見た指導方法や児童生徒の反応の実際について聞き取りを行った。 得られた成果としては、授業の導入段階で題材についての情報を出し交換し合うこと、また学習者による作文の読み合い・話し合いにおいては、要点を口頭説明し、要点についてめ確認を問うこと、そして教材文になかった情報についての説明を求める等の質問の仕方をすることが、学習者にとっての文章を書くための知識を取り出し、構造化する上で有効であることを確認した。 題材、話題についての話し合いが書くことの学習において有効であることが授業者、学習者といった授業の内部の者の認識において確認できた。また、計画した話し合いの方法が、書くことの学習の方略として活用可能であることを確認した。 これらの授業については、前年度同様に記録を行い、平成22年度の指導計画、指導モデルの開発に向けた資料を得た。 小中高において従来行われてきた授業に位置づけ可能な書くことの授業の方法として、教科の学習において共有可能な題材という観点から学習の基礎となるリテラシー教育の指導のあり方を提案する基礎を得た。
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