研究概要 |
本研究は、幼小の連携した音楽カリキュラムのあり方にについて、日米の学校レヴェルでのカリキュラムと授業事例を分析することによって、比較研究を行うものである。国レヴェルでのカリキュラムを鑑みながらも、実際の幼小の学校レヴェルでの実践を分析することによって、授業実践とカリキュラムとの相関関係を明らかにし、また、日米の視点で比較することによって、幼・小連携した音楽カリキュラムや教育内容のあり方を考察するため、調査を進めてきた。 本研究の初年度である20年度は、第1に日本における幼小連携の情報収集を行い、第2に米国の小学校における音楽授業の実際についての事例調査を中心に行った。 特に、第2の内容に関して、米国ではほとんどの小学校が幼稚園と併設されてあるということもあり,幼小連携のしやすい環境となっている。さらに,『全米芸術教育標準』(National Standard of Arts Education, 1994, 以下『標準』と略す)においても,幼稚園から高校までの一貫した芸術カリキュラムの構成が見られる。したがって、20年度はそのような物理的状況における米国の音楽授業の実際とはどのようなものなのか、grade Kからgrade 4までで構成されるElementary Schoolの授業について、コネチカット州を訪問し、州レヴェルおよび学校レヴェルのカリキュラムの資料や情報を入手した。また、すべての学年における音楽授業を観察することができた。今回事例調査を行ったのは、コネチカット州イーストライム公立学校の2校のElementary Schoolについてである。 今後、調査したカリキュラムと授業内容について詳細な分析を行い、日本の事例と比較検討する予定である。
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