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2008 年度 実績報告書

聴覚障害学生の高等教育を支える学習ツールとしての手話通訳技術に関する分析

研究課題

研究課題/領域番号 20730565
研究機関筑波技術大学

研究代表者

白澤 麻弓  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (00389719)

キーワード高等教育 / 手話通訳 / 文字通訳 / 学習支援ツール / 技術分析
研究概要

高等教育に特化した手話通訳の技術に関して検討を行うため、N大学における授業場面(テーマ「近代的人間観と優生学、優生思想」/約90分)を素材として9名の通訳者に手話通訳を行ってもらい、これを元に大学講義を手話に変換する際に伝達すべき情報と、この際に求められる技術要素について分析を行った。加えて、現在高等教育機関において広く用いられている文字通訳についても、同様に5組の通訳状況を分析し、文字通訳によって伝えられている情報の内容を検討することで、手話通訳に対する技術ニーズとの違いについて比較的に明らかにすることができた。
これらの結果、手話通訳については(1)目標言語の流暢性、(2)日本語から手話への変換、(3)訳出される手話表現の3つの技術的ニーズがあることが明らかとなった。このうち(1)では、目標言語である手話のリズムや強弱等を同時通訳中に適切に行う技術が4点挙げられた。(2)では2つのレベルでの変換に区分され、このうち語句レベルの場合、用語の概念をおさえたり事実だけでなく話者の判断や態度も把握する技術が2点挙げられた。一方、文・文章レベルの場合、起点談話における談話構造や論理展開を精密に把握する技術が6点挙げられた。(3)は9点挙げられ、日本手話の文法や副詞的非手指動作も用いる技術が多かった。
また、(1)文章構造・接続関係に関わる情報や(2)モダリティ・ニュアンスに関わる情報が欠落しやすいことが明らかとなり、この点については文字通訳でも同様の傾向が見られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 利用者の視点から見た文字通訳技術-手書きノートテイクおよびパソコンノートテイクを中心に2009

    • 著者名/発表者名
      白澤麻弓, 他7名
    • 雑誌名

      通訳翻訳研究 8

      ページ: 371-378

  • [学会発表] 高度専門領域における手話通訳に求められる技術の分析(2)-訳出過程で生じる情報の欠落とその内容-2008

    • 著者名/発表者名
      白澤麻弓
    • 学会等名
      日本特殊教育学会
    • 発表場所
      米子コンベンションセンター
    • 年月日
      2008-09-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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