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2010 年度 実績報告書

幼児期における特別支援教育体制整備に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730570
研究機関富山大学

研究代表者

水内 豊和  富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (30372478)

キーワード特別支援教育 / インクルージョン / 保育の質評価 / 障害理解教育 / 幼稚園 / 保育所
研究概要

当初の研究計画は連携機関の事情で変更を余儀なくされた。したがって、アメリカ合衆国における障害のある幼児の保育や支援の動向を明らかにし、わが国での幼児期からの特別支援教育の推進への知見を得るため、メリーランド州で開催されたCEC's DECカンファレンスに参加した。特にQRISという保育プログラムの質の評価基準を多くの州が作成し始めている。QRISは「基準」、「アカウンタビリティのある測度」、「プログラムと実践者の向上とその支援」、「財政的な報奨」、「親やサービス受給者に対する教育の努力」という要素から構成されている。ただしインクルーシヴな保育についての質的な基準を有する州はわずかである。その中でもアイダホ州のQRISである「Idaho STARS」では、「インクルージョン」という独立した評価軸を有しており特徴的であった。次に訪問したミネソタ州ミネアポリスにあるPACER Centerは、1977年に設立された保護者による障害者の権利擁護組織である。各種プログラムを展開する中のひとつである「Count Me In」は、幼少期からの障害についての科学的理解を、人形と筋書き(スクリプト)を用いて劇を演じることで行う特色のあるプログラムである。今回Poplar Bridge小学校の2年生に対して、ダウン症、脳性まひ、聴覚障害、視覚障害の登場人物が出てくる劇を参観した。スクリプトは生活に根ざした内容になっており、単に障害知識だけを扱うものでもなく、また日本の道徳のような情緒的理解を迫るだけのものでもなく、児童の興味関心をうまくひきつけ時に笑いも誘うわかりやすいものであった。わが国の障害に対する正しい理解教育の遅れを改めて認識するとともに、本プログラムの可能性や有効性について示唆を得た。水内研究室が本プログラムの日本版作成と実施についても承認を得た。

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公開日: 2013-06-26  

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