家族のライフステージに応じた個別の家族支援計画の開発に向けて、イギリス及びニュージーランドでの現地調査、自閉症児・者とその家族への支援に関する文献研究、自閉症児・者の家族を対象にした実態調査を行った。本研究を総じて、以下のことが示唆された。社会の自閉症への理解の不足によって引き起こされる家族の否定的な感情が複雑に絡み合い、その結果、自閉症児・者を含めた家族の生活を制約していく。自閉症児・者の家族の問題を改善していく糸口としては、家族が自閉症児・者への対応を身に付け自信をもつことであると考えられる。なお、家族生活に制約がもたらされ易い自閉症児・者の家族に対しては、彼らの生活の質を向上させるといった視点をもって支援に臨むことが求められる。
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