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2008 年度 実績報告書

ファノ多様体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20740005
研究機関東京大学

研究代表者

高木 寛通  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30322150)

キーワードファノ多様体 / スピン曲線のモジュライ空間 / 極小モデル理論
研究概要

種数gの代数曲線とその上のtheta characteristicでその大域切断のなす空間の次元が偶数であるものの対のことを、種数gの偶スピン代数曲線という。本年度は、Udine大学のFrancesco Zucconi准教授と共同で、種数4の偶スピン代数曲線のモジュライ空間が有理的であることを示した。この結果は、以前にFrancesco Zucconi准教授と共同で、ファノ三様体をべき和多様体として記述する研究を行っていたが、その応用として得られたものである。ファノ三様体を記述するべく、三次元の極小モデル理論を駆使して研究をしていたのだが、それが、代数曲線のモジュライ空間の記述に有用であったのは意外であった。なお、任意の種数の偶スピン曲線のモジュライ空間については、その双有理型の粗分類が得られており、種数が小さい場合には有理的であると予想されていた。実際、種数が3以下の場合には有理的であることがすでに知られており、その次の種数4でも有理的なことが分かったことになる。
通常、ある種のモジュライ空間が有理的であると結論するのは細かい抽象的な議論が必要であるが、当該研究においては、三次元の極小モデル理論を用いて議論したためにより幾何的な証明が与えられたと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] The moduli space of genus 4 even spin curves is rational

    • 著者名/発表者名
      Hiromichi Takagi and Francesco Zucconi
    • 雑誌名

      プレプリント (投稿中)

  • [学会発表] Spin curves and Scorza quartics2008

    • 著者名/発表者名
      高木寛通
    • 学会等名
      城崎代数幾何学シンポジウム
    • 年月日
      20081000
  • [学会発表] SPin curves and Scorza quartics2008

    • 著者名/発表者名
      高木寛通
    • 学会等名
      Algebraic Geometry in East Asia
    • 発表場所
      KIAS, Korea
    • 年月日
      2008-11-01
  • [学会発表] Q-Fano3-folds and varieties of power sums2008

    • 著者名/発表者名
      高木寛通
    • 学会等名
      代数幾何学国際研究集会「COE-COW Tokyo」
    • 発表場所
      東京大学大学院数理科学研究科
    • 年月日
      2008-02-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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