研究概要 |
(1)本研究における最も大事な視点は数年前からの「岩澤理論のガロア変形的な視点での一般化」という長期計画である.そのような一般的岩澤理論を調べるにあたって楕円モジュラー、ジーゲルモジュラー、ヒルベルトモジュラーなどのケースを詳しく調べていきたい. (2)代数体において様々に発展を遂げた岩澤理論の函数体上のモチーフにおける類似を研究したらどうだろうかという自然な問題がある.岩澤理論はもともとは標数p>0の函数体に付随したl-進ガロア表現がL-函数や特殊値のよい代数的解釈を与えることに端を発してきた.その後代数体において発達した岩澤理論を今度は再度函数体に戻し,l進ではなくp進でも岩澤理論が考えられないかを追求することも面白そうであり,どのような理論が成立するかを模索したい.
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